大澤 未来 / Mirai Oosaawa

1981年東京都出身。映画美学校在学中よりドキュメンタリー映像の制作を始め、在学中に監督として制作した「帰郷 −小川紳介と過ごした日々−」は山形国際ドキュメンタリー映画祭2005上映作品に選出される。小川紳介は、長期間取材対象と密着しながら映像を撮り重ねていくことで知られたドキュメンタリー映画監督である。この作品をの制作過程の中で、自身のテーマを民俗芸能、風習、風俗へと絞るようになる。

2013年に発表した監督作品「馬と人間」では、アーティストユニットKOSUGE1-16とのコラボレーションにより、ドキュメンタリーの映像にとどまらない詩的なインスタレーション表現にも取り組くんでいる。

2017年に発表した「廻り神楽」では、東日本大震災と現代社会構造の変化による影響を受けながらも340年以上続き引き継がれていこうとする、三陸地方に伝わる廻り神楽を取材し、毎日映画コンクールドキュメンタリー映画賞受賞し、ドイツ・フランクフルトの日本映画祭「ニッポンコネクション2019」でも上映された。

現在は第二次大戦期にポーランドから日本、上海を経て、オーストラリアへと渡ったユダヤ難民たちの過去を今を追うプロジェクト「Marylka Project(マリルカ・プロジェクト)」に参加し、映像作品を制作している。

  • 「帰郷-小川紳介と過ごした日々-」(NPO映画美学校/2005)監督・演出・構成・撮影・編集 / 山形国際ドキュメンタリー映画祭2005 出品
  • 「醍醐邸から奥村邸へ 古民家移築再生全記録」(日本民家再生リサイクル協会/2006)監督・演出・構成・撮影・編集
  • 「隣ざかいの街 −川口と出逢う−」(川口市情報・映像メディアセンター・メディアセブン主催、映像制作ワークショップ/2010)指導・監督・演出・撮影・編集
  • 「あいちトリエンナーレ・長者町のかたい山車・記録映像」(KOSUGE1-16 / 2010) 演出・撮影・編集
  • 「牛渡の祭礼」(筑波学院大学民俗ゼミナール、牛渡とその周辺の民俗/ 2011) 演出・撮影・編集
  • 「馬と人間」(八戸市八戸ポータルミュージアムはっち主催、はっち流騎馬打毬 / 2013)監督・演出・構成・撮影・編集
  • 「未来へわたす 東日本大震災から5年」(岩手県宮古市震災の記憶伝承事業/2016)監督・演出・構成・撮影・編集 / 「地方の時代 映像祭2016」優秀賞
  • 「廻り神楽」(ヴィジュアルフォークロア/2017)監督 / 第73回毎日映画コンクールドキュメンタリー映画賞 / キネマ旬報文化映画2017ベストテン